前回記事タンニン鞣しとはに続いて、

今回はクロム鞣しについて。

 

 

 

クロム鞣しとは

古代から行われているタンニン鞣しに比べ、クロム鞣しの歴史は浅く

約100年程前にドイツで開発された鞣し方法です。

鞣し剤に硫酸クロム、重クロム酸ナトリウム、クロム塩などの合成剤を使います、

その生産性の高さから、この鞣し方法が現在、革製品の主流を占めています。

 

クロムによる鞣しをクロム鞣しという

 

クロム鞣しの特徴としては、

一般的に、柔軟性・弾力性がありよく伸びます。

またクロムで鞣された革は青白くなるので染色しやすく色も綺麗にでます。

タンニン鞣しの革より熱や火に強く、経年による変色が少ないのも特徴のひとつ。

 

クロム鞣し、タンニン鞣し、どちらも一長一短。長所であり短所。

次回は、両者の特徴を組み合わせたコンビネーション鞣しについて。

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タンニン鞣しとは
2012年2月22日
タンニン鞣しとは
以前の記事で鞣しについて少し説明しましたが、 今回はタンニン鞣しについて。       鞣しは皮から革にする工程のことで、その際に用いられる「鞣し剤」により 鞣しの呼び名が変わってきます。   様々な種類の鞣し剤がありますが、現在の主流は3つ。 タンニン、クロム、その二つを合わせたコンビネーションです。       タンニン鞣しとは 植物から抽出できるタンニンという成分により、革を鞣します。 タンニンを含む植物は自然界に多く存在しますが、現在では大量生産の関係から ミモザ、ケブラチョ、チェストナットから抽出し鞣している所が多いようです。     また、タンニン鞣しの特徴としては、 経年による革の変化が顕著に表れ、使用によるアタリや変色が起き易いこと。 使い込むことで革の風合いが増し、パーソナルなものになっていきます。   これは、植物タンニン鞣しがクロム鞣しに比べ熱に弱い事などから 日焼けや酸化をしやすく、 また油分を吸収しやすいという性質からだったりします。   その他にも、コシやハリがあり型崩れしにくいという特徴があります。       タンニン鞣しについて素敵な動画を見つけましたので、見てみてください -^   動画:タンニン鞣し革の魅力   ●追記記事:「クロム鞣しについて」はこちら
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